西武沿線完歩の旅2020(2020/4/19〜2021/2/23)その14(終)

2021年2月23日 小竹向原→豊島園 3.6km(歩行距離4.5km)

ずいぶんと間が開いて、季節もすっかり移ろってしまった。ただ今年の冬は暖かくって、2月にしてもう春かと勘違いさせるような。

13時23分 練馬区桜台一丁目
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1983年の開業以来の新桜台駅は、サインや案内板のデザインなど当時の営団地下鉄有楽町線に寄せられていた。古き良き営団テイストを漂わせる駅で、現在は金色のラインカラーの上から西武デザインの駅名標が重ねられている。

壁のレンガの色からして、これって13年前と同じ場所だよね。

13時23分 練馬区桜台一丁目
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13年前は完全に営団デザインだった路線案内は、西武デザインの5社直通対応版に変えられていた。以前の路線案内は切り貼りばかりで汚いんだけど、地下鉄が路線拡張を進めていた時代には見慣れた風景だった。

13時40分 練馬区小竹町二丁目
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小竹向原駅上部の風景は変わらずだけど、副都心線開業後の2016年に、有楽町線との平面交差解消のため大規模なトンネル工事が行われた。足元に鉄道の大ジャンクションが埋まっているとはなかなか想像できない風景だけど。

13時40分 練馬区小竹町二丁目

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小竹向原から分岐する西武有楽町線の線形は、地上の建物の状況からもはっきりと読み取れる。開削工法で建設したことから、新桜台前後までは地上は未利用又は低利用となっているものの、そこから先は住宅地に飲み込まれてしまう。

13時40分 練馬区小竹町二丁目
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小竹向原駅の4つある出入口のうち、いちばん立派な1番出入口。この頃の営団地下鉄は、駅の内外にかかわらず赤茶色のレンガ風の意匠が多い。汚れが目立たないという意味では、今に至るまで成功していると思う。

13時56分 練馬区小竹町二丁目
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こちらは環七通りとの合流点付近にある通風口。東京メトロ有楽町線は2021年のダイヤ改正で、西武線方面の運転本数が日中時間6本から8本に増発された。今の時代に増発は珍しいだけに、いい意味で驚いた出来事だ。

14時2分 練馬区羽沢二丁目
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環七通りを少し歩くと、新桜台駅の細長い出入口が現れる。ここ3番出入口は、環七通り沿いの緑地帯に食い込む形で立地する。2008年にはその奥に、エレベータ専用の小さな出入口が設置され、バリアフリー対応が図られた。

14時4分 練馬区羽沢一丁目
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環七を渡った向かい側の4番出口は、歩道の車道側に張り付くように設置されている。レンガ風の他の出入口と意匠が違うのは、視通を考えてのことだろう。残幅員を確保するため、この部分だけ歩道が民地に食い込む形で広げられている。

14時5分 練馬区栄町
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2番出入口は道路外にあって、池袋線江古田駅前へと続く商店街の入口にある。真新しいマンションが建っているこの一角は、かつては屋敷林を擁した大きな民家の敷地だった。新桜台駅開業のころは、まだ街並みに緑が残っていた。
14時8分
練馬区桜台一丁目
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最後の1番出入口も、整備前は緑に包まれた農地だった。周囲はしばらくは駐車場として使われていたけれど、2021年になってウェルシア練馬桜台店が開店している。ここから桜台方面へ、トンネルは住宅地を横切っていく。

14時16分 練馬区桜台四丁目
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しばらく住宅地を歩いていくと、桜台の先で池袋線と二重構造となった線路が地下から頭をもたげてくる。ここが実質的に石神井公園まで続く複々線区間のはじまりで、地下鉄乗入れも含めたその効果は通勤利用者には強く実感としてあるだろう。

まだ14時過ぎながら、日差しはすっかり夕暮れの色を帯びてきた。

14時20分 練馬区練馬一丁目

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線路沿いの道が途切れると、そこから練馬まではいつ消滅するとも知れない古い商店街となっている。かつてはこんな風景が各駅にあったものだけど、行政主体の環境整備が進むにつれ希少価値を増してきた。

14時24分 練馬区練馬一丁目

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そんな雑然とした街並みに口を開けている、練馬駅北口。北口って言うとペデ上にある立派な方を想像してしまうけれど、あちらは中央北口と呼ぶらしい。駅前には小さな駐輪スペースがあるだけで、具体的な整備予定はないようだ。

17時15分 練馬区練馬一丁目

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北口のペデからココネリを突き抜けて、練馬駅の西側に出る。真っすぐに続く高架橋の下で、道路は大きな上下動で谷を渡っていく。かつてはここに石神井川の支流が流れていて、街区表示以前はその名も「谷戸」という地名だった。

17時24分 練馬区練馬三丁目

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電車からもよく見える、何となくのんびりとした時代を彷彿とさせる「この木なんの木」が、夕焼け空にシルエットを浮かび上がらせる。民家の庭かと思うけど、この綺麗な円盤型って剪定しているのかね。

17時24分 練馬区練馬三丁目
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高架から降りてきた豊島線が、在来線と取り付くあたり。この13年の間に、背景の緑が一掃され真新しいマンションに変わっていた。小さな変化の積み重ねが、街並みを大きく変えていく。だから定点観測って重要なんだなぁ。

17時24分 練馬区練馬三丁目

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都会のローカル線、豊島線。踏切から北側を望むと、すぐ先に豊島園の島式ホームが見える。現在は8両の池袋直通電車が走るこの路線だけど、2008年の改正までは4両編成の区間電車が運転されていた。

その名残が、練馬駅池袋方にある4両対応のさび付いた折り返し線だ。

17時24分 練馬区練馬四丁目
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豊島園駅に着いたころには、辺りは夕暮れから夜の景色に変わろうとしていた。としまえん遊園地の名前を冠したこの駅だけど、これからも「豊島園という地区」の玄関口として機能を果たしていくんだろう。

今ではすっかり、都営大江戸線にその株を奪われてはいるが。

17時24分 練馬区練馬四丁目

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広場を挟んで向かい合うのが、2020年8月末で閉園したとしまえん遊園地。大人になってからはお花見で一度来ただけかなぁ、家から花火が見えたこともあったっけ。自分自身思い出のある施設だけど、一方で何度か事故もあったと思う。

閉園は時代の流れとして、公園化は駅前なのに勿体ない感じはするね。

17時26分 練馬区練馬四丁目
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なんだか寂しい幕引きとなった完歩の旅2020、13年後にまた「次回」があったりするのだろうか。その時、街はどんなに変わっているんだろう。


この旅の記録


13年前の小竹向原~豊島園まとめ記事