遠野 落穂拾いの旅(2016/11/11~13)その5

3日目 遠野→東京(1/2)

7時起床。天気予報は青空ながら、カーテンを開けると外は霧…。

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9時前に「銀杏」へ下りて、バイキングの朝食。今日は外でお昼を食べたいので、遠慮がちに取ってみた結果がこれだ(笑 おかゆ+「うに椎茸」を自重したのが、昨日との大きな違い。シウマイ6個がなんか謎。

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アンケートを書いているうちに遅くなって、10時をちょっと過ぎてチェックアウト。いつしか霧はすっかり消えて、残ったのは雲一つない旅の空。

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とりあえず街並みを遠回りしながら、のんびり歩いて遠野駅へ向かう。城下町時代に「大工町」と呼ばれたこのあたりは景観整備が行われており、電柱が茶色いほか東北電力の建物もレトロな雰囲気に改築されている。それと歩道が木張りなのも珍しい。

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駅で帰りの乗車券を買ってから、「旅の蔵」のロッカーに荷物を放り込む。今日は半日、町歩きに勤しもう。

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遠野観光の王道はやっぱり自動車だけど、自転車、徒歩、バスでもそれなりのメニューが用意されている。町中の歩道には至る所に民話をモチーフにした装飾がなされ、「座敷童子だ」などと言い当てて歩くのも楽しい。

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これは、挽臼から黄金が出てる感じかな。

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こっちは、向きを間違えて胴体が切れちゃったキツネ(笑 てかかわいそうだよ。

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駅から10弱の町中にある「とおの物語の館」は、移築した旧家屋や蔵を模したミュージアム系を中心とした観光エリア。総合案内で500円のチケットを買うと、エリア内施設の入館と「昔話体験」が一通りできるようになっている。

昔話体験はこの建物とは別棟の、向かいに立つ「遠野座」で行われる。予定の11時を前に移動すると、ステージには客より早く語り部さんがスタンバイしていた。

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遠野には語り部のボランティア団体があって、市内施設共通で活動している。20分強の昔話体験は、定番の「座敷童子」「河童淵」「おしらさま」。バスツアーの客が時間を気にして退場した後で、さらに極短編を2編ほど。

囲炉裏を中心に車座で聴く「あえりあ遠野」会場より距離感はあるけれど、客席とコミュニケーションを取りつつの柔らかい方言の語り口が、ホールに響いてとても心地よかった。

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向かいの総合案内所に戻り、展示施設の中心となる「昔話蔵」へ。昔話体験のための出入りは自由になっているようで、結果、入出場の管理はけっこう大らかだ。

当地の造り酒屋の蔵を改装したという内部は、単なる民話の紹介に留まらず、音と光の効果で疑似体験できるよう仕掛けられているのが目新しい。訪れた史跡に係わる民話を改めて学ぶとか、或いはその逆でも、より深く遠野を楽しむことができる施設だと思う。

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他も一通り見ていこう。昔話蔵に隣接する「柳田國男展示館」は、遠野物語を執筆した柳田の足跡を記した展示がされている。しかし何より素晴らしいのは、柳田が遠野で滞在した「高善旅館」を移築し、たぶん往時に近い状態に復元しているということ。

明治から昭和にかけ著名な旅籠だった高善旅館、幾多の旅人の人いきれを未だ感じさせる。

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その裏手にある「旧柳田圀男隠居所」は、東京は成城にあった柳田の私邸を移築したもの。見どころは所狭しと本が積み上げられた柳田の書斎で、古びた調度品や小道具の類も効果的に、今でも現役で使われているかのような雰囲気がある。

こひつじご一行も、長旅お疲れさま。

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最後に、「物語の館」とは通りを挟んだ別のブロックにある「城下町資料館」へ。南部藩武家道具を中心とした小規模な展示館は、全国の城下町にありがちな感じかな。昨日お城のあたりをだいぶ歩いたので、それとの対比という点では興味深かったけど。

時計は13時を回って、予定どおりお腹が空いてきた(笑 ここには江戸時代の建物を移築した食堂があるということなので、その「お食事処 伊藤家」を訪ねてみることにしよう。

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