香川・徳島・和歌山 サンライズ瀬戸と目的地のない旅（2012/9/5～9）その2

2日目 高松→徳島

6時起床、すぐシャワーへ。Ａ個室寝台には専用のシャワー室があるので、時間次第で順番待ちなく入れる。水が循環式なのがちょっとアレだが（笑）、水量も6分という時間も申し分ない。シャワーを終えて外に出てみたら、鉄道少年が（お小遣い貯めたのかな？）順番を待っていた。

個室へ戻る。大きな窓から降り注ぐ朝陽は気持ちいい！

岡山駅を発車した列車は、瀬戸大橋を経由し四国へ向かう。国鉄連絡線の事故を契機に整備の機運が高まった瀬戸大橋だが、本州と四国を直結したことによる経済や生活への影響は大きかったという。

学生のとき車で渡ったことはあるけど、列車で渡るのははじめてだ。トラスの中なので眺望はあまり良くはないけど、いくつかの橋を越え四国の町並みが近づいてくる風景にはドキドキ感がある。あっという間の空中散歩。

四国の玄関口となった坂出から、終点高松までは20分程度。のんびり脚をのばして窓外を眺めていると、できることなら昼ぐらいまで乗っていたいなぁなんて気持ちも芽生えてくる。高松着は7時27分。列車の先頭ではみなさん記念撮影中。

連絡船廃止後、こじんまりながら瀟洒に生まれ変わった高松駅を出て、琴電の高松築港駅は信号を渡った先のお堀端にある。イルカの形をした「1日フリーきっぷ」1,200円を購入。これ、大判で旅行の記念にはいいんだけど、持ち歩くにはちょっとかさばる。

栗林公園駅まで8分ほど、そこからミシュラン3つ星の栗林公園はすぐ。高松市街が広がる讃岐平野は沖積平野に安山岩の山塊がぽつぽつと頭を覗かせた独特な地形。栗林公園はその山塊のひとつ、紫雲山を借景として造られた公園。

松の植わった園内は広く、庭園というよりはもっとダイナミックな印象を受ける。桜と紅葉の名所ということで季節にはライトアップも行われるらしいが、今日はオフシーズン。さらに平日の午前中とあって、人影はまばらでその広さをさらに持て余すようだ。

公園の反対側から出ると、ＪＲの栗林公園西口駅へのアクセスがよい。（但し本数は薄い。）　たまたま時刻表のタイミングがあったので、帰りはＪＲを利用する。やってきた気動車は一両編成、ちょっと四国の列車は寂しい。

高松駅ホームの「連絡船うどん」で昼食。「これを讃岐うどんと思ってはいけない」とよく言われる店ではあるが、さすがに麺は茹で時間を考慮してゆるゆるな感じ。甘めの出汁は関東とはあきらかに違い、まぁ讃岐うどんの入門編という感じだろう。

予定外に高松に戻ってきてしまったので、再び高松築港から琴電に乗って琴電琴平まで。道中、平地の中の緑の山塊と、水資源に乏しい地域ならではのため池は、小学校で習った讃岐平野の風景そのままだ。

住宅地の続く風景も太田あたりで途切れ、車窓には畑が増えてくる。ＪＲの線路をくぐって、1時間ほどで終着の琴電琴平着。ＪＲ駅より金刀比羅宮には若干近いが、実にこぢんまりとした駅。金刀比羅宮の階段下までは10分程度の道のり。

ここから本宮まで785段の石段が続く。今日はまた猛暑…あんまり汗かきたくないんだけど。商店が両側に並ぶ参道も次第に緑が濃くなり、それでも15分ぐらい上ると讃岐平野を見渡す気持ちのいい広場に辿り着いた。

本宮から見渡す讃岐平野。空も澄み渡って大地の緑とのコントラストがいい。

そしてもちろん参拝も。

帰りは下り坂なので悠々と。やはり今日は人出が少ないようで、土産物屋も閑散としている。そういえば子供のころ、家に真っ赤な「金」の団扇があったなぁなんてことを思い出す。帰りも階段下まで15分ほど。行きは相当頑張ったらしい（笑

目の前で琴電が発車していくのが見えたので、ＪＲの琴平駅から帰ることにする。いつもそうなんだけど、一日乗車券を全く使いこなせてない（笑　多度津まで特急で。四国のＪＲは、近距離の特急料金が低く抑えられている。そして何故かアンパンマン…。

多度津から各駅停車に乗り換えて、高松に戻る。高松駅周辺には再開発で整備された高松サンポートのほか、高松城跡の玉藻公園などわりと時間をつぶせるが、市街地と離れているため人通りは少なく、そこが寂しい印象を受ける。

18分12発「うずしお23号」に乗車、今日の宿泊地、徳島を目指す。3両編成と相変わらず寂しい特急だけど、気動車のわりにそのぶっ飛ばしぶりはすごい。途中、家路を急ぐサラリーマンを降ろしながら、列車は大坂峠を越え徳島県へ。

19時23分徳島着、夕食の「阿波地鶏弁当」を購入。名産「阿波尾鶏」の照焼きと鶏めしを中心としたお弁当。あとのおかずは幕の内風かな。おかずに名産品を詰めるとか一工夫あれば…あるいは、おかず部分を省略すれば鶏の味がもっと引き立つかも。

今日の宿泊はホテルサンルート徳島。温泉のあるホテルなので、夜中までゆったりと。目的地もないし、急ぐ旅じゃあないからね。

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