清澄庭園と梅の花(2015/3/7)

午後になって、雨が上がった。

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清澄庭園の正門は、駅から清澄通りを渡り少し奥まったところにある。庭園と通りの間の僅かな空間には、レトロな看板建築の商店が軒を並べている。

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150円を支払い入園すると、正面には大きな池とその中に突き出した「涼亭」の姿。雨が上がったとはいえ日差しは戻らず、最近の好天から一変して冬が戻ったような寒さ…。

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そんな園内にはところどころに梅が植えられ、紅白の花を咲かせている。

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全国から銘石が集められた清澄庭園らしく、池畔をめぐる回遊路には大きな自然石を配置した磯渡りも。そして池には、たくさんの鴨たちが遊んでいる。

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清澄庭園のルーツは明治年間、三菱財閥を創業した岩崎弥太郎が完成させた「深川親睦園」に遡る。関東大震災による被害を経て東側半分が東京市へ寄付され、1932年に清澄庭園として開園した。また残る西半分は、1977年に清澄公園として追加開園している。

梅の開花は個体によってだいぶ差があるが、この寒さを考えれば開かない方が正解だろう。

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庭園奥の広場には緋寒桜が植えられており、遠目には開花しているように見えたけど…。

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あとほんの一息といったところ。気温が上がれば一気に開きそうだ。

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庭園の大部分を占める池の水は、かつては隅田川から引いてこられたもの。潮の干満の影響を受け、一日の中でも微妙に景観を変えていたという。しかしその泉水を、岩崎弥太郎は生きて目にすることはなかったのだろう。

それにしても、おびただしい数の鴨の姿…(笑

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ゆっくり一周して一時間弱。回遊路と池の境にはごく背の低いロープが張られている程度で、先ほどの磯渡りをはじめ池への転落者が後を絶たないそうだ。気がついたらがちがちのフェンスを張られていたなんてことのないよう、各自気をつけて歩いてね。

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清澄庭園の周辺には「深川江戸資料館」や松尾芭蕉に関連した史跡もあって、ゆっくり散策を楽しめそう。外国人観光客の姿も少なからず目にしたし、手軽に日本的なものを感じられる場なのかもしれない。ただそれをやるには、今日は寒すぎた(笑