江古田通信~「珈琲舎歩歩」閉店のお知らせ~(2015/10/10)
二か月ぶりの江古田本通り。空はどんより、明日に向かって下り坂らしい。
来るたびにマイナーチェンジを果たしているこの街だけど、こんなシャッターあったっけ? いやまぁ、新しくは見えないから気づかなかっただけだろうけど。
江古田駅と新桜台駅との中間あたりに位置する、老舗の「珈琲舎歩歩」(ぶぶ)。江古田の純喫茶と言えば必ず出てくるこの店だけど、何気に覗いた店先には閉店のお知らせが…。
美容室の予約まで時間は微妙だけど、次回は確実になくなっているわけだから…。思い切って開けたドアの先には、地元の常連と思しき年配の女性客が5人ほど。空いていたテーブル席に案内され、戸惑っているとママがメニューを差し出してくれた。
時間との戦いになることは承知の上で、ピザトーストのセット(900円)をオーダー。開業から40年というこの店、アンティークな店内はそれでも綺麗に保たれている。
オーダーから作業着手まで10分はかかったかな…(笑 キャベツを切るところから始まって、さらに15分経過したころにようやくサラダとコーヒーが登場。
続いて、年季の入ったトースターで焼き上げたピザトースト。トーストが評判の店らしく、具材は控えめで柔らかなパンとたっぷりのチーズが見た目からもおいしそう。
結局、店を出たのは予約の3分前ぐらい。二度と来ないであろう歩歩を振り返ってから、その先は文字通り駆け足で市場通りを抜ける。
江古田市場跡地は変化なし、というかむしろ空地の状態が風景に馴染んできた…(笑
そして旧ダイエーグルメシティは、解体工事もあとわずかな外壁を残すのみ。今後解体と平行して、「建築計画のお知らせ」看板が出てくるか、どうかといったところ。
江古田駅に北口が開設されたのが1963年、その二年後に「栄町本通り商店会」が組織された。その後、江古田駅の乗降客数が最大を記録したのが1974年で、「歩歩」のオープンはその時期にあたる。チェーン店の進出も進む中、店主の高齢化が進む老舗喫茶の閉店は避けられない道なんだろう。
江古田の街は今、大きな変革の季節を迎えているのかもしれないね。
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