名古屋発 しなのの旅(2016/5/14~15)その5(終)

2日目 長野→東京(2/2)

善光寺仲見世通りは、数軒の茶店が「おやき」の味を競っている。有力な寺社はどこもそうなんだけど、ただここの呼び込みはそれほど激しくないのがいい。

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仁王門近くのお土産屋さん「つち茂」の店頭で、「野沢菜おやき」(180円)を購入。このほか丸なす、野菜ミックス、かぼちゃ、つぶあん、きのこミックスの計6種があるよう。甘酒も買って、店内の商品棚の前(笑)に据えられたベンチに腰を下ろす。

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甘酒は暖かいのを頼んだけど、ちょっと後悔するほど今日は夏の陽気。それほど涼しくもない店内で、おやきともども汗をかきつついただく…(汗 でも、野沢菜のしみ込んだ生地はとてもおいしい。朝ごはん食べすぎてなければ、もっと頼めたんだけどな(笑

時刻は16時40分、本気でもう帰らないと…。

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帰りは下り坂の参道を、駅まで急ぎ足で。

永らく仏閣型の駅舎で有名だった長野駅も、その後二度の建替えを経て、北陸新幹線開業時に近代的な中に和を感じさせる現駅舎へと生まれ変わった。まだ真新しいロッカーから荷物を取り出し、食いっぱぐれ防止のため駅弁を購入しておく。

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15時11分発しなの鉄道小諸行きは、通学の高校生で混雑して長野を発車。並行在来線として第三セクターに移管された路線だけど、沿線が平地で市街地も多く、わりと利用者もあるのだろう。小さいころに家族旅行で、何度となく駆け抜けた道だけど。

電車は戸倉、上田と懐かしい響きの駅を刻みながら、千曲川を遡っていく。左手車窓に浅間山が見え隠れしてくると、終点小諸に到着。ここで小海線気動車に乗り換える。

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高原路線として名の知れた小海線だけど、小諸を出てしばらくは佐久平の盆地を淡々と進んでいく。中込で2両編成の後部1両を切り離すと、このあたりから千曲川の渓谷は次第に狭まり、菜の花咲く千曲川を左手に少しずつ高度を上げていく。

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このまま山岳路線になると思いきや、いつしか窓外の風景は開け、列車は高原農業地帯へと入っていく。長野県最後の駅、野辺山は標高1,346mの日本でいちばんの高所にある駅。辿り着いたころにはもう、夜のとばりが下りようとしていて…。

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列車は山梨県に入ると、清里甲斐大泉とキラキラした印象の駅を拾っていく。甲斐小泉を過ぎると一気に勾配を下り、小淵沢に到着した18時56分には陽はすっかり落ちていた。

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新宿行きスーパーあずさ32号は、茅野御柱祭の混雑で20分程度遅れて到着。なるほど普通車は満席で、グリーン車に多少空きがある程度。甲府で隣が来るかもしれないので、長野で買った「信州寺町弁当」(1,100円)を気兼ねしないうちに開封

信州サーモン入り笹寿司/信州産豚カツ入り太巻き/栗稲荷寿司/山菜稲荷寿司/信州産牛煮込み/杏射込み揚げ/蓮根昆布巻き/信州りんごコンフォート

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移動中にひっくり返してしまったので、特に右下あたりの盛り付けが原形を留めていないけれど…。いろんな食材が少しずつ、どれも丁寧に調理してあって楽しいお弁当。お品書きを見て一品ずつ味わうと、旅の思い出がよみがえってくる。

定刻20時43分を少し回って立川着、明日は仕事なので最短経路で帰宅することにしよう。

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「つち茂」で一目ぼれして買った「善光寺初栗」。栗あんと栗の甘露煮をカステラ風の生地に包んで、オーブンでホイル焼きしたふわふわしっとりな洋菓子。小布施の栗とまでは行かないようだけど、素材へのこだわりを感じさせる繊細で上品な味わいがした。

昨夜から3食プラスおやきにお菓子、しなの路は何を食べてもとってもおいしい。


この旅の記録