島根 ゆったり、やくもの旅(2017/9/20~23)その5

3日目 松江→津和野(2/2)

2両編成の「スーパーおき5号」は、定刻の15時3分を少し遅れて松江を出発。空いてるだろうと高をくくっていたが、自由席は窓側がほぼ埋まり、次の出雲市ではそれなりに相席が出る状況になった。要所で車掌による、観光案内の放送が入るのが面白い。

松江を出た列車はしばらく、宍道湖の南岸沿いを走っていく。

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そして、お弁当を開封する幸せな時間(笑 基本的に牛系とカニ系との戦いになる中、「蟹としじみのもぐり寿し」(1150円)を選んでみた。境港水揚げのベニズワイガニと、郷土料理しじみしぐれ煮を中心に、酢飯の中にもしじみを「もぐらせて」いるという凝った内容だ。

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島根県コシヒカリ、かにしんじょう、とんばら漬け、汐ふき椎茸のほか、調味料に至るまでのこだわりが、包みの裏にびっしり主張されている(笑

松江と言えば一文字家、まずは駅弁を買いなさい、だ。

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列車は出雲平野を抜けると、日本海沿いの厳しい地形に車体を右に左に傾けながら走っていく。このあたりの山陰本線は、「本線」とは名ばかりの長大ローカル線。山陰地方の各都市は陰陽連絡に重点を置いてきた歴史があり、山陰間の流動は活発ではない。

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日本海岸の地形は険しく、たまに現れる集落も大きなものは数少ない。島根第三の都市、浜田付近の車窓は1999に開通した浜田マリン大橋を望む土木立国らしい風景。「漁港施設としては日本一長い斜張橋」のくくりに、どれだけの意味があるんだろうとかねぇ。

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島根第四の都市、益田から列車は日本海岸を離れ、山陰本線の短絡ルートとして機能する山口線に乗り入れる。ここから高津川に沿って線路は上り勾配となり、列車もぐっと速度を落としてくる。17時半をまわり、初秋の陽が稜線に隠れてきた。

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17時49分、列車は山間の小さな駅、津和野に到着。同じ島根県とは言え松江とは最東端と最西端の関係、しかし2時間半の汽車旅は途中居眠りも手伝ってあっという間の出来事だった。

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駅前の通りを5分ほど歩いて、温泉旅館「わた屋」には18時ちょうどのチェックイン。予約が直前で選択肢がなかったこともあるんだけど、こういう「いかにも」な温泉旅館は初めてかも。年期と風情はあるけれど、清潔感はさすがに「ホテル」よりは少し落ちる。

館内は土足禁止、入口で脱いだ靴は翌朝まで片づけられる。

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部屋で少しだけ休憩して、19時から館内レストランで夕食。畳敷きのテーブル席というのは、雰囲気と機能性の両立という意味でなかなか。とりあえず津和野の地酒「初陣」を常温でオーダー、あとはここの目玉であるスタンダード会席をお楽しみあれ!(笑

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食前酒:りんご酒(わた屋ブレンド)/前菜:旬菜盛合わせ

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刺身:旬の活魚 妻一式

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焼物:鮎塩焼き(蓼酢)

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蒸物:茶碗蒸し/揚物:季節の天ぷら

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陶板:朴葉味噌焼き/お品書きにないけど、うるか茄子(郷土料理)

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温物:野菜の炊き合わせ

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ご飯:蕗ご飯(郷土料理)/香物:三種盛/留椀:赤出汁

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甘味:季節のスイーツ

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22時ごろ、屋上の温泉へ。30部屋というそこまで小さくもない規模けれど、内風呂、露天風呂とも他に客の姿はなく、ゆっくりと島根での日々を噛みしめることができた。もし晴れていたら、満天の星空だったんだろうなぁ。

自販機に「ほろよい」を見つけ、歯磨きした後だけど買って帰るしかないよね。

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さて、かさばるお土産を纏めないと…。

職場向けは「いちじくのフィナンシェ」、バンド用が…B’zのコピバンだけに稲葉の…じゃなくて「因幡の白うさぎ」。「ご縁まねきうさぎ」(ラングドシャ)は女子友用、出雲大社の「生弓生矢」(いくゆみいくや)はもちろん自宅用。

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明日の今頃は東京かぁ。島根での、最後の夜が更けていく。

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タイムスケジュール(3日目)
9:40 チェックアウト
9:45~9:50 宿泊先→松江駅
10:00~10:40 朝食「スターバックスコーヒー」
11:00~11:50 松江駅松江城
12:00~12:20 興雲閣
12:40~13:00 松江城小泉八雲旧居
13:20~13:40 小泉八雲旧居→松江歴史館
13:50~13:55 松江歴史館→島根ふるさと館
14:10~14:40 島根ふるさと館→松江駅
15:03~17:49 松江→津和野「スーパーおき5号」
18:05 チェックイン「わた屋」
19:00~20:20 夕食(館内レストラン)


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