安房白浜 夏休消化日帰り旅(2020/9/9)

コロナ、長梅雨、夏バテ(笑)と重なって。半年くらい動けなかったかなぁ。夏休消化の至上命題の下、隣県なら…の精神で行く先を千葉にセットしてみた。

いつもと同じ時間に出て、職場には向かわず東京駅へ。丸の内方は駅弁が(たぶん)売ってないんだけど、駅ナカで入手できるお弁当がなかなかおいしくて好きなのだ。8時39分発、総武線快速千葉行きのグリーン車に乗車する。

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シール綺麗に剥がしなさいよ← 電車が動き出すと、早速「炙りノルウェー産サーモンのハラス蒲焼重」(899円)を開封。これが脂の乗ったサーモンがジューシーで、保温状態だったためごはんも柔らかく、めっちゃコスパ高いのでは。

40分ほどで千葉に到着。向かい側の木更津行きに乗り換えると、混雑した車内も数駅で落ち着いて、五井では小湊鉄道気動車が房総ローカル色を醸し出す。

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木更津では東京から来た君津行きに、君津で館山行きに乗り換え。時刻表をろくに見ないで来たから、このあたりの効率の悪さは自業自得だ。浜金谷でグループ客が降りると車内は閑散として、電車は海と緑に挟まれた房総らしい風景を行く。

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館山到着は11時31分。駅舎は1999年にリゾート風に建て替えらえていて、電車も京浜東北線のお下がりながら「昭和」の匂いは一掃されている。

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改札で「切符を持ち帰りたい」旨を伝えると、手慣れた様子で手元の「無効」印を押してくれた。やっぱり観光地の駅で、けっこうリクエスト多いのかな。

橋上駅舎から西側を望むと、手の届きそうな距離に青い海が横たわる。館山は小さなころに家族旅行で来て以来だけど、1997年のアクアライン開通をきっかけに特急がほぼ全廃されたりと、駅の役割は大きく変わってしまった。

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安房白浜へのJRバスはなんと44分待ち。館山までは東京や新宿からの高速バスの方が速く、もはや鉄道との接続は重要ではないのだろう。今日は日差しが猛烈に強いので、とりあえずどこで待とうかと東口界隈をうろうろする(笑

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東口への階段を降りたところにある喫茶店「マリン」で、執拗にアピールしてくる「くじら弁当」を買おうか買うまいか悩む(笑 ふだんは食べない朝ごはんの後ではあるんだけど、ブログ的においしいとの精神から扉を叩いてしまう(笑

注文してから5分ほど待つと、窓口が開いて「こんな陽気だから早めに食べちゃって」と包みを手渡される。いやほんと、「こんな陽気」なんだよ。

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ようやく来たバスに乗ったのは、自分を除くと年配女性ばかり3人ほど。海が見たくてあえて日差しの当たる右手(南)方に座るも、道路から海までけっこうあって記憶の中の風景とはなんか違う。(たぶん伊豆とごっちゃになっている。)

車窓には暴風で瓦が飛んだのか、ビニールシートを屋根に乗せた家が目立つ。

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最終的には乗客1名となって、終点の安房白浜には12時55分の到着。バス停に「安房白浜駅」とあるのが、国鉄バスらしいなと思う。過去には営業所も備えたターミナルだったというけれど、路線の短縮や移管もありだいぶ縮小されたよう。

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さて、日影が全くないんだけどどうしようかね?(笑

地図でだいたい当たりをつけて、港近くにそびえる白亜の廃墟を目印に路地を下っていく。海辺の国道の向かいが公園状に整備され、その中に東屋があるのを見つけ息を吹き返す…と思ったら屋根がなくてその落胆と言ったらもう…(笑

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日陰は見つからないまま、東屋に見えたベンチの影にお弁当を置いてとりま海へ。子どもの頃に泳いだ海は灯台の向こうだったかな。ところどころ小さな砂場はあるものの、基本的に海岸は岩場で、期待したものとはちょっと違っていた。

灯台の乗った岬の落ちるところが、房総半島最南端の野島崎。

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そもそも南房総は地勢が厳しく、砂浜もなくはないけれど基本的に岩礁が多いらしい。岩が自然の防波堤になっているのか波は穏やかで、靴のまま入ってばしゃばしゃと遊ぶ(笑 海に入るなんて(足だけでも)何年振りかわからん。

木材一本分の陰に体を押し込めて、ここで「くじら弁当」(1,080円)の時間。

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ご飯の上に黄色い炒り玉子を挟んで、くじらの大和煮と味噌味のそぼろが敷き詰められたお弁当で、彩のなさと鯨肉のクセにうまいこと対処している印象。おっかなびっくり頂いたけど、まぁ「シーチキンぽい謎肉」という感じかなぁ?

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持ってきた本を読みながら、ベンチから海をぼんやりと。段々と気温も下がってきたようで、風が吹くとむしろ涼しくて心地よい。東京から館山まででも十分遠かったけれど、そこからさらにバスで40分というのが旅行したなあって感じる。

時刻は15時過ぎ。リミットまではまだ1時間あるけれど、バスがちょっと不安なので余裕を持って帰るかね…。地元民しか知らない運休とかよくある話なので。

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歩き出すとやっぱり暑い!(笑

来たときと逆に廃墟の脇から坂を上り、バス通りを渡って安房白浜駅へ。ここから千倉駅へのバスはJRから館山日東バスに移管されたものだけど、ネットの乗り換え案内にも出てこない「一見さんお断り」な路線になってしまった。

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とは言えバスは時刻どおり、15時45分に安房白浜駅を発車する。乗客はまた自分以外は年配の女性が3人ほど。それも途中で一人ずつ姿を消し、最後は一人旅となって千倉駅に到着する。電車利用の需要がないことにちょっとびっくりした。

過去には特急「さざなみ」も乗り入れていた千倉駅。ホームは11両分あるけれど、2016年に「みどりの窓口」も撤退し、今やすっかりローカル駅になった。

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バスと電車の接続は良く、10分ほどの待ちで安房鴨川行きは発車する。高校生の帰宅時間と重なって車内はそこそこ人がいるものの、裏を返せば高校生以外は自分しかいないという、地方公共交通機関の実情を今日は目の当たりにされている。

安房鴨川で帰りの切符を買って、停まっていた外房線千葉行きに乗車…と思ったらこれが内房線経由と発車してから気付く。いや、経由の違う千葉行きを同時に並べるのやめようよこれ(笑 次の太海で折り返し、今度こそ外房線に乗り直す。

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変化に富んだ太海駅からの風景、それにしても日が短くなった!

高校生を乗せた千葉行きの電車は、夜が迫る中をガタガタと揺れながら走って行く。30分ほどで勝浦に到着、3分の待ち合わせで特急「わかしお20号」に乗り換える。このへん、接続が良すぎて飲み物とか調達できないのが口惜しい(笑

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勝浦からは線路規格も向上したようで、電車は大きな揺れもなく快調に飛ばして行く。蘇我から京葉線に乗り入れ、道中ディズニーや観覧車の灯を眺めながら、19時49分東京に到着する。丸の内線への乗り換えが、めちゃ歩いて遠かった…(笑

それなりに非日常体験ができた、「夏休消化日帰り旅」。まだ夏休3日残ってるから、こんどはしっかりプラン練ってみるか?


タイムスケジュール
8:39~9:18 東京→千葉
9:23~10:04 千葉→木更津
10:18~10:25 木更津→君津
10:36~11:31 君津→館山
12:15~12:55 館山駅安房白浜(JRバス関東
15:45~16:11 安房白浜→千倉駅前(館山日東バス
16:21~16:48 千倉→安房鴨川
17:17~17:21 安房鴨川→太海(誤乗)
17:36~17:40 太海安房鴨川
17:43~18:12 安房鴨川→勝浦
18:15~19:49 勝浦→東京「わかしお20号」