等々力渓谷とその先(2013/5/26)

等々力駅から通りを南に進んだすぐ右手に、等々力渓谷の入り口がある。等々力駅周辺は敷地の広い落ち着いた住宅地になっているが、ゴルフ橋横の階段を降りると、昼なお暗い鬱蒼とした谷底に風景は一変する。

谷底には遊歩道が整備され、犬の散歩をする人や即席モデルで写真を撮る人など歩行者はわりと多い。都市に遺された貴重な自然ではあるけれど、水の臭いはやっぱり都市河川のそれ。仙川から導水してるようだけど、仙川の水源自体が処理水だからね。

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稲荷堂、不動の滝あたりが等々力渓谷のハイライト。水量は決して多くないものの、断崖から水がしたたり落ちる光景は神々しささえ感じる。さぁこの水は、どこに降った雨がしみ込んだものでしょう…と考えるとロマンがない?

等々力不動尊のあたりで片側の斜面が開け、そのすぐ先で完全に低地となり、川の周囲は普通の住宅地に戻る。住宅地を流れる川の風景も好きだ。大雨の日、中仙川(入間川)を辿った10数年前が懐かしい。

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谷沢川と丸子川との交点で流路を見失う。実はここ、ふたつの河川が平面的に交差しているのだが、丸子川がいったん谷沢川に合流し、再度谷沢川から丸子川に分水している。丸子川が用水として使われていた昔は、掛樋で上越ししていたらしい。

丸子川を越えたあたりから、周囲の風景は一変してくる。それまでは山手の住宅地だったものが、下町の風情を帯びた木造家屋や路地が目立つようになる。公共施設の立地が多いことから、ここが旧国有地(多摩川河川敷)だったと想像できる。

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多摩川の堤防をくぐって、谷沢川は多摩川と合流して終わり。すぐ対岸は武蔵中原、その先に霞む高層マンション群は武蔵小杉だろうか。なんだか、長閑な風景だね。

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