横瀬の里と羊山公園芝桜の丘(2015/5/3)
天気予報によると、朝晩雲が出るものの、日中は青空が広がるという。だいぶ出遅れてしまったけど、天気は待ってくれないからね。
自由が丘11時16分の東横特急で秩父路を目指す。昨夜レッドアローの空席を調べたけど、シーズンとあって行きはもちろん帰りも夕方まで満席だった。12時27分飯能着、ここで西武秩父行きの黄色い電車に乗り換える。
若干立ち客が出る程度の混雑で、電車は車窓に色濃い緑を映しながら峠道をかき分けていく。正丸トンネルをくぐり滝の枕を跨いで視界が開けると、横瀬到着は13時29分。乗客の多くがここで降り、ホーム上は改札を先頭に渋滞ができるほど。
駅を出て、隣の観光案内所へ。菓子パンを買ったもののお腹が空きそうだったので、人がはけるまでの時間調整も兼ねてここでカレーライスの昼食とする。昨年もここで食べたけど、これが普通においしいのだ。
やっと人影の減った、横瀬駅と武甲山。今日は青空ながら強風吹き荒れる関東地方。ただ日差は強く、暖かいより暑いと言ったほうがいいぐらいの気候。
芝桜観光には線路をくぐって南側の道が案内されているけれど、横瀬の里歩きを楽しみたい向きには北側がおすすめ。人も少なく、ひとときの「のんびり」を味わえる。
ただここ数年は、線路沿いをはじめ新しい家屋が増えている。
ハイシーズンらしく、ふだんは通勤輸送に駆け回るスマイルくんも山間の旅路。
「羊山公園」の大きな看板が出た丘を、「やまとー美術館」方面へと上がっていく。山道の途中からは武甲山と姿池と、その間をレッドアローが走り抜けていく。
こひつじもきらっきらな風景の中で。
丘を上り切ると、その向こうには荒川沿いに形成された秩父盆地が広がっている。市街地が形成された低位段丘に、正面は尾田蒔丘陵と呼ばれる高位段丘。秩父は大きな地殻変動と荒川の浸食により生み出された、まさに地学の博物館。
この先で一旦丘を下り、再び芝桜観光の渦に飲み込まれていく…。ここからは一列縦隊に規制され、羊山公園の中ではあるんだけどすごく距離を感じるところ。
しばらくして視界が開けると、芝桜の丘はもう一息。今日も武甲山を背景に、羊が遊び鯉は泳ぐ。武甲山の石灰岩はサンゴ礁由来のものといい、これも地殻変動の生きた証言者だ。
芝桜の丘の手前にはブースが出ていて、ここで入園券を購入するシステムに変わっていた。300円を支払うと、入場券に加え芝桜ではなく羊のポストカードが配布される。
枯れたチューリップ畑を過ぎゲートをくぐると、眼前一杯に芝桜の花壇が広がる。足元のあたり終わりかけているのが残念だったけど、奥のハート型なんかはきれいに残っている。
人波はさすがにゴールデンウィークで、おいそれとこひつじの写真を撮る隙もない(笑
ピンクの中にあるからこそ、可憐な薄紫をカメラに収める人が多い。
白とピンクもなかなかかわいいかな。
夕方になるにつれ日が陰り、気温は急速に落ちてきた。
芝桜の丘のゲート出ると、正面には「秩父路の特産市」が開かれていた。主に食品を扱うテントや屋台が並んでいて、なんだかここも観光地らしくなったものだ。
羊山公園から西武秩父駅へは、「松坂」と呼ばれる急坂を下って20分程度の道のり。シーズンには旅行者の絶えないこの道だけど、1本道を誤っただけで、こんな日本人の琴線に触れるような風景と出合えたりして。なんだか、時間が止まったよう。
駅には17時過ぎに到着、今朝予約しておいた18時25分発の特急券を回収する。既にレッドアローは19時台まで満席で、このあと20時台も売り切れた。
今日の仲見世通りは普通に歩くにも苦労するほどの混雑。食事処「仲見世」も入店が30組待ち、オーダーから提供まで30分という状況だったので、店頭で「わらじかつ弁当」(900円)を買って駅前のベンチで夕食にする。
ご飯より多いんじゃ…と思うほどボリューミーなわらじかつだけど、やっぱり最後は少々胸焼けがした(笑 あと、こんにゃく煮はちょっと買いすぎたなぁ(笑
再び仲見世通りに戻り、「あの花」の秘密基地を再訪する。来るたびにモノが増えている気がするここだけど、今日は何気に「『あの花』スタッフが贈る」新作映画「心が叫びたがってるんだ。」の立て看が出ていた。秩父としては待ちに待った、新たな燃料が来た!(笑
お土産屋さんで少し買い物をしたあと、満席の特急「ちちぶ44号」に乗って東京へ。横瀬の里から山間部へ入ると外は漆黒の闇となり、それとともにぐっすり夢の中へと…。
お土産に選んだのは「栗助」の「すのうぼうる」(360円)。「秩父カエデ糖」を使ったクッキー、かな? それなりに高級感もあって、昨年のブログに書いた「値が張っても少人数に配布できるような商品が」という期待に応えられる商品かもしれない。
来年秩父を訪れるころには、「あの花」がすっかり新作の「心が~」に置き換えられてたりするのかなぁ…(笑 とりあえず、映画は観に行きたいけど。
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