函館・松前 過去と未来を紡ぐ旅(2015/5/15~19)その7

4日目 大沼公園(2/2)

五稜郭公園にほど近い、函館美術館に車を停めたのは15時過ぎ。16年ぶりとは言えすっかり建て替わっていた五稜郭タワー、上空からの景色はいかほどだろう。

イメージ 1

窓口でチケット(840円)を買ってエレベーターへ。エレガと二人きりという状況に不安を覚えるも、展望台に上がってみればそれなりの観光客がいてほっとする(笑 上空90mから鳥瞰する五稜郭は、緑の中ところどころにツツジも咲いて…。

イメージ 2

2006年に完成したこの新タワー。旧タワーより展望台床面で実に倍の高さに進化しており、遠くの水面までよく見渡せるようになった。五稜郭の反対側は、函館山と市街地の風景。

イメージ 3

夕凪の水面に輝く光…。昨日くぐった上磯のパイプラインが、遠く函館湾の奥に見える。

イメージ 4

エレベーターを2階へ下りると、そこは光が降り注ぐアトリウム。ここが、旧五稜郭タワーの跡地になる。ベンチには人々が思い思いに憩い、いかにも観光地然とした「お土産買わせるぞ」的雰囲気のないところがいい。

イメージ 5

中には函館カレーの五島軒のほか、カフェやジェラートなどのお店がゆったりと配置され、ちょっと時間を浪費したくなるような空間になっている。ただこひつじブログ的には、この食べられそうになっている「ジンギスカンのジンくん」が気になってしまうのだが…(笑

イメージ 6

先ほど見下ろした、五稜郭公園へ。

五稜郭は函館開港のころ、外国勢からの防衛を目的に築造されたもので、元町の基坂にあった函館奉行所をその中心に移転させた。激動の時代に要塞として使われた期間はごく短く、1913年には函館区により公園として開放されている。

イメージ 7

だだっ広い園内で、見かけるのはランニングする市民の姿かな…。五稜郭公園と言えば桜が何より有名だけど、今時分はツツジやフジが咲きだしたころ。どちらも半月早い感じ。

イメージ 8

公園の中心部には、明治初期に建築資材にするため解体された函館奉行所が復元展示されている。その他周囲には小規模な建築がいくつか復元されているが、感想としてはやはりだだっ広い、のんびりとした公園(笑 まぁ市民の憩いの場、かな。

イメージ 9

17時を過ぎて、だいぶ日も傾いてきた。

イメージ 10

五稜郭公園すぐ脇の「あじさい」本店へ。旅行中食べ過ぎが続いていたので、今日はここで昼夜を兼ねた食事ということで…。「あじさい」自体は昨年、「札幌ら~めん共和国」で入ったので二度目かな? 今日は塩ラーメン大盛りと、餃子をチョイス。

イメージ 11

そうそう、この澄みきったスープ! 麺は軽く縮れた細麺で、オーダーの際に硬茹でをおすすめされる。スープに入った出汁のバランス、硬めの麺との絡み具合、大量に浮かんだネギ…。このすべてのバランスが「あじさい」なんだと思う。餃子もボリュームがあって、おいしいご飯をいただけた。

「麺厨房あじさい」は2階に入り、その下は「Dining Kitaichi 味彩」という昔ながらの洋食屋となっている。

イメージ 12

18時52分の日の入りまで、一時間を切った。

函館美術館に戻って車を出し、函館山ロープウェイ山麓駅に向かう。瞬く間に暮れていく空の下、このワイヤーの行きつく先を目指し元町は南部坂を上っていく。

イメージ 13

山麓駅の駐車場に車を入れ、駅に上がると、こともあろうか修学旅行の中学生の集団と遭遇…(笑 往復券(1,200円)を買って定員125人の大きなゴンドラに乗り込むも、中では中学生が騒ぎっぱなしで、これはさすがに閉口したなぁ…(笑

乗車3分で到着する山頂駅はもう4度目かな。屋上の展望台は北東の市街地に向いている一方、一段下の裏側は北西向きのため、函館湾の向こうに沈み行く夕日がこのとおり…。

イメージ 14

最上段の展望台は、最前一列が埋まったような状態。心配していた中学生達の姿も少なく、夕闇の冷たい風の中じわりじわりと前進しつつ(笑)暮れなずむ函館の街を眺める。時刻は18時47分、日没まではあと5分。

イメージ 15

19時1分、ほぼ日没となった函館湾の風景。でもまだ空は明るい。

イメージ 16

19時11分、街は色づき始めた。夜景は日没後15~30分程度が見ごろとされるようだけど、もう6分ほどでその時刻。羊蹄丸もライトアップを始めている。

イメージ 17

19時25分、西の空は少し明るいけれど、だんだんと夜の顔に変わってきた。船舶や港の光が、細長い灯となって水面に反射する…。

イメージ 18

19時34分、すっかり夜の帳が下りた、函館の街。この9分間で、闇が一気にやってきた。

イメージ 19

ロープウェイで山麓駅に戻ったのは20時前。このまま帰るのも名残惜しいので、軽く元町を走って、夜の風情を楽しんでみよう。

元町周辺では歴史的建築物のライトアップを行っており、昼間とはちょっと違った顔をしてみせる。元町カトリック教会も、夜は純白にその姿を変える。

イメージ 20

そして、夜の八幡坂へ。木々に透けて緑色に輝く、印象的な街路灯の光。観光客もちらほらいるけれども、たまに走るタクシーのほかは、音を立てるものは何もなかった。

イメージ 21

山を下り、セブンイレブンに寄ってからホテル帰着は20時半ごろ。そう言えば今回、これをやっていなかったなと思って。その名も、「プリンは別腹」(笑

イメージ 22

部屋でのんびりしているうちに、函館最後の夜はどんどん更けていく。天気予報によると明日は荒天とのこと…。でも今日まで、いい青空が続いてくれた。

25時ごろ就寝、明日の今頃は東京だ。


1999年3月20日五稜郭公園を、旧五稜郭タワーから。写真で見比べると、やっぱり見下ろす角度が全然違うな。函館奉行所は復元前で、中心部にはベージュっぽい色をした、市立函館博物館五稜郭分館があった。

イメージ 23


タイムスケジュール(4日目)
8:50~9:30 朝食「アゼリア」
10:20~10:30 宿泊先→函館朝市
11:00 青函連絡船記念館羊蹄丸
11:10~11:50 宿泊先→大沼公園
12:00 大沼公園駅
12:10 大沼公園広場
12:10~12:40 「大島の路」
12:45~13:40 「島巡りの路」
13:55~14:30 「夕日の小沼路」
14:40~15:10 大沼公園五稜郭
16:20~16:50 五稜郭タワー
16:55~17:10 五稜郭公園
17:15~17:50 昼夕食「あじさい」
17:55~18:20 五稜郭山麓
18:40~18:45 山麓駅→山頂駅
19:50~19:55 山頂駅→山麓
20:00 元町カトリック教会
20:05~20:30 八幡坂→宿泊先


次の記事


この旅の記録


函館(夜景)関連の過去記事