函館・松前 過去と未来を紡ぐ旅(2015/5/15~19)その2

2日目 青森→函館(1/2)

今日の青森は雨こそ上がったものの、どんより曇り空…。

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じっくり寝て8時に起床、朝食はパスしてチェックアウトは9時半ごろ。列車の時刻まで1時間ほど、青函連絡船の旧桟橋あたりを歩いてみよう。

かつての連絡船関係の施設は、青森駅の北端付近にある。「桟橋マラソン」の舞台となった連絡階段は、封鎖はされているものの往時の姿で残されていた。東西自由通路に改装された跨線橋とあわせ、今でもホームと「メモリアルシップ八甲田丸」を結んでいる。

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ウォーターフロントの景観を形成する施設群。頭上を越える青森ベイブリッジに、右下は歩行者用の青森ラブリッジ。左手に物産館「A-FACTORY」と、枠外だけれども右手には「ねぶたの家ワ・ラッセ」が構える。

それにしても駅ビル「ラビナ」をはじめ、青森のネーミングセンスはいちいち恥ずかしいな…(笑

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「A-FACTORY」は倉庫風の外観に、内部は天井が高く明るい雰囲気。青森りんごを使用したシードル工房やイートインコーナーを備え、じっくりお土産を選んだりのんびりと時間を過ごしたい向きに適した、おしゃれな空間となっている。

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旧第2岸壁に係留展示されている八甲田丸の手前には、昭和28年に架設された積み下ろし用の可動橋。隣接する運転小屋とあわせ動作可能な状態で保存されているが、表面を覆う木材は朽ちはじめており、ある日突然撤去されてもおかしくない状況かもしれない。

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10時過ぎに駅へ戻って、売店で朝食となるお弁当の物色。駅弁の品ぞろえは充実していて、それぞれにお手製の説明書きがあったりして目移りしてなかなか決まらない(笑

10時31分発、函館行き「スーパー白鳥1号」。みどりの窓口で満席表示が出ていたグリーン車だけど、乗ってみると乗車率が半分以下なのはなぜだろう。1人+2人掛けのシートは広く、ゆったりと寛げる。

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青森を出た列車はしばらく単線の津軽線を、陸奥湾を右手にのんびりと進んでいく。検札を受けたところでさっそく、青森駅で買った「津軽海峡海の宝船」(1,200円)を開封

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酢飯の上にイクラ、ウニ、とびこなどを贅沢に盛り付けたこの一品。見た目からおいしそうだけど、食材の塩加減とかさっぱりとしたきゅうりの存在とか、バランスがよく飽きのこない、もう一度食べたくなるお弁当だった。

青森から30分ほど、蟹田を出てしばらくすると車窓右手に真新しい軌道が現れてくる。列車はここで、3月に開業する北海道新幹線の線路にそろそろと乗り入れていく。

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列車はいくつかのトンネルをくぐったあと、11時10分ごろ青函トンネルに進入する。とは言えトンネル内は単なる暗闇につき、車内のLEDや前席ポケットに備えられた「通過予定時刻表」でその事実を確認する。

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本州と北海道を結び全長54kmに及ぶ青函トンネルは、1954年の洞爺丸台風を契機に整備が促進され、1988年に連絡船と入れ替わり開業した。旅客輸送の面では不遇をかこってきた感があるが、27年の歳月を経てようやくその新幹線規格を活かす日が訪れる。

所要26分、窓から久しぶりの外光が差すと、そこはきれいに晴れ渡った新緑の大地だった。

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木古内の手前で新幹線を下りると、列車は右手に函館湾を眺めながら海岸線に続く江差線を走る。旅をしていると「この風景に出合えたんなら成功だな」と思える瞬間があるけれど、早くもそれに巡り合えてしまった気分。

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12時22分、函館到着。函館自体は5回目だけど、駅を利用するのは15年ぶりだ。

改札を出て荷物をロッカーに入れ、観光案内所で市電の一日乗車券(600円)を購入。これがまた、開くと観光マップが現れるというすぐれもの。市電自体も本数が多く、湯の川温泉から五稜郭、元町や立待岬までフォローしていて便利だ。

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晴れた空に函館山、これから3泊何して過ごそうか。

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所用で五稜郭丸井今井まで往復してから、昼食は松風町電停からほど近いラーメン「鳳蘭」へ。「町の中華料理屋さん」といった佇まいの店内は意外に広く、地元客を中心に賑わっている。カウンターに座って迷わず、「塩ラーメン」(550円)をオーダー。

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函館らしい透明で上品なスープに、麺は細麺で柔らかくちょっと頼りないかな。昔ながらの中華そば屋でたまに頼む、懐かしい塩ラーメンの味がした。

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函館駅前の電停まで歩いて、しばし市電の到着を待つ。函館駅舎の不思議なデザインは、スカンジナビアと日本建築との融合とのことだけど、わかるだろうか?(笑

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気候にも恵まれたところで、午後は元町あたりを歩いてみよう。


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