惜別品川区! 戸越銀座食べ歩き(2015/9/5)その2

戸越銀座商店街には、2箇所の案内所が設置されている。ここで聞いてみるのもいいけれど、店頭で配布している商店街のマップと歴史や概要を記した「戸越銀座物語」を読むだけで、だいたいのことはわかっちゃうかも。

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商店街イチオシの「戸越銀座コロッケ」、のぼり旗を立てた参加店は21にも及ぶとか。定められたレシピというものはなく、各店舗オリジナルなコロッケを開発、販売しているそう。その中から、いかにも地元のお肉屋さんといった「肉の雲野」に入ってみる。

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たくさんの種類が並んだコロッケの中から、おススメの「プレーン」(130円)を2個購入。しっとりとして甘い味付けがされた、昔ながらのじゃがいもコロッケ。このほか、「かぼちゃコロッケ」あたりも人気らしい。

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そろそろお腹一杯になってきたところで、食べ歩きは中断してしばらくぶらぶらと。かき氷を求める客で賑わう甘味処「寿々木」、こうして写真で切り取ってみるとひどく昭和の雰囲気。

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「焼鳥エビス」も店頭販売がメインだけれど、ここは狭いながら店内で一杯ひっかけることも可能。そんな「呑み歩き」対応型店舗だけど、週休2日の19時閉店と、地元のお店は早仕舞のところが多い。

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下調べの段で気になっていた、焼き小籠包の「龍輝」へ。ショーケースに2個だけ残っていたので、「焼き小籠包2個入り」(200円)をオーダー。するとタイミングよく、焼きたてが鍋に乗って登場してきた。気さくなご主人が、食べ歩き用に少し外気で冷ましてから提供してくれる。

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続いて目に入ったのが「後藤蒲鉾店」。テレビ出演履歴がこれでもかと張られた店頭に、おでんを手にした銀次郎はオリジナルか? ここでは珍しい「おでんコロッケ」(70円)を購入。

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丸々とかわいらしい外観の「おでんコロッケ」だけど、その中身は「じゃがいも、さつまあげ、昆布、なると、つみれ等」とおでんそのもの。センターを任された甘い大根の存在が良くも悪くも大きくて、「コロッケ」と思って食べるとびっくりしてしまうかもしれない。

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後藤蒲鉾店のブロックを過ぎると、その先から「銀六会」のエリアとなる。

コロッケ続きで喉が渇いたので、自販機を探して脇道へ。戸越銀座商店街は谷底に立地しており、かつてここにあった水路を昭和30年代に暗渠化した旨が「戸越銀座物語」にも記述されている。水が集まる「下町」にはまた多様な人種が集まり、そして色とりどりの繁華街を形成していくものなのだ。

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東京市外の「荏原郡荏原町」だったこの地域は、関東大震災の被災者が郊外に土地を求めたことで市街地が発達した。その後1932年に東京市編入されるも、大戦ではたび重なる空襲で全面積の95%以上という都内随一の罹災率を残した。

そんな灰の中から立ち上がり、隆盛を取り戻したのがまたこの地域なのだ。

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駅から離れ人通りもだいぶ落ち着いた中で、空き店舗の前にベンチを見つけ「焼き小籠包」を開封する。こひつじもやっと、登場できる環境になった(笑

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むっちりとした厚めの皮が特徴の焼き小籠包。でも中身は普通の小籠包そのものなので、予備知識なく噛み切ろうとすると肉汁が飛び出し大惨事になる(笑 食べる際はまず、お箸で頂点に穴を開けるのが流儀だそう。でもたっぷりの汁に浸かった餡は、お世辞抜きにおいしい。

通りの向かいには季節の花々、ほっと一息ついた瞬間。

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少々の休息のあと再び立ち上がり歩を進めると、間もなく戸越銀座商店街最後のゲートが近づいてきた。

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