道東 台風と秋の旅(2018/9/27~30)その8
4日目 旭川→大宮(1/2)
7時半ごろ起床。旭川の朝は曇り空で、台風の影響か少し風が強い。
9時ごろ1階のレストランに下りて、今日もビュッフェな朝食。道東と比べると品数も多く洗練された内容だと思うけど、一昨日の勝手丼、昨日のイクラ山盛りの流れからするとだいぶ物足りない(笑 イクラが小さな器に入っての提供だから、差が見えやすいんよ。
9時半に部屋に戻って、台風のニュースを横目に荷物をまとめる。それからニッポンレンタカーに電話を入れて、返却場所と時間を変更。本来は美瑛あたりを回った後、旭川空港から最終便で帰京する予定だったけど、事情が事情だから仕方がないね。
午後からは雨が落ちる予報だけど、いつ泣き出してもおかしくないそんなご様子。
出かけるころには早くも、雨がパラパラと落ちていた。
最後にこひつじの写真を撮れるところはと、ナビで近場を検索。結果、市街地から忠別川を挟んで南側に位置する、「神楽岡公園」が北海道最後の訪問先になった。色づき始めた木々と落ち葉に埋もれながら、これがこの旅最後の集合写真。
セルフなエネオスで給油してから、ニッポンレンタカー旭川駅前営業所に返車。それにしても700kmの走行で初の給油とか、ハイブリッドカーってほんと燃費いい。それから徒歩で駅へ向かい、予約していた特急券と東京までの乗車券を購入。
北海道新幹線があるからこその選択だけど、帰宅まで11時間かかるというね…。
明るいコンコースで時間調整をする間も、首都圏では着々と列車の運休が決まっていく。新幹線の情報は今のところないけど、今日のうちに少しでも東京に近づいておきたいなぁ。
改札前のキヨスクでKitacaのグッズと飲み物を、階段の踊り場で駅弁屋さんを見つけたので予定になかったお弁当も購入。ホームに上がるといよいよ、先行きの知れない列車の旅が始まる。
札幌行き「ライラック24号」は、13時ちょうどに旭川を後にする。
指定席を埋める乗客は6〜7割程度で、北海道の特急はわりと混雑している印象。隣に人が来ないころを願いながら、買ったばかりの「駅弁屋の三色めし」(850円)を開封する。海鮮も食傷気味だけど、滅多に来れない北海道だから、いろいろと手を出しておきたい。
途中駅でトラブルがあって、札幌到着は定刻の14時25分を10分ほど過ぎたころ。北海道の列車って、しれっと遅れるイメージがあるのだが…。車内の温度が高めだったからか、まだ序盤にも関わらずぐったりとしてしまった。
今日の札幌は、乗り換えるだけの単なる通過点。
久しぶりに感じる喧騒の中ホームを変えると、連絡する函館行き「スーパー北斗16号」も、先だっての地震の影響により10分程度遅れて入線してきた。雪対策で空の覆われた北海道の駅の中でも、札幌駅の暗さは群を抜いてると思う。
ここから函館まで3時間強、やっと持ってきた本をゆっくり読めるかな…。
カバーを取ると文庫本に変身する、札幌を舞台とした激エモ百合作品「しおりを探すページたち」。「北海道で読む」って、作者さんに宣言してしまった手前…(笑 中扉にも、しっかり札幌のテレビ塔。
14時45分に札幌を発車。エンジン音も高らかに南千歳まで快調に飛ばすも、そこから苫小牧までが地震に伴う徐行区間になっている。道を行く乗用車に追い越されながらも、ぐっと抑えてのろのろと進行。
やがて線路は海岸線に出るが、噴火湾の風景が楽しめたのは僅かの間のこと。日が落ちると塗り込めたような漆黒の世界に変わり、列車は乗客を入れ替えながら淡々と走っていく。車内放送では新幹線の運行状況が刻々と伝えられ、間引き運転で運休が出ている様子。
徐行の影響をそのままに、新函館北斗到着は定刻の18時9分を15分ほど過ぎたころ。新幹線への乗り換えを心配したが、中間改札を抜けるとそこに緑色の車体が横たわっていた。
東京行き新幹線「はやぶさ42号」は、定刻の18時36分、新函館北斗を後にする。帰宅できるかさえ不透明な、不安を抱えた旅立ちとなった。
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