滋賀・富山・新潟 日本一海に近い駅+α(2013/1/11~13)その2

2日目 彦根→富山

いつも楽しみなホテルの朝食は和定食で、量も少なかったので若干不満(笑

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9時半過ぎにチェックアウト、彦根駅へと歩く。近江鉄道乗り放題の「SSフリーきっぷ」550円を購入。彦根~豊郷の片道が400円だから、往復で軽く元が取れる。

近江鉄道は西武系のローカル私鉄。西武系の私鉄といえば箱根開発の拠点となる伊豆箱根鉄道が思い浮かぶが、ここは堤康次郎が近江の商人だったつながりらしい。それにしても、ここで西武ドームのシーズンシートの宣伝出して効果あるのかなぁ…。

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構内には譲渡された西武鉄道の電車が留置。(右のほう。左も改造車?) この電車、懐かしいなぁ。清瀬駅のホームで待っていて、はじめてこれが入線してきた幼い日の驚きを今でも忘れない。

9時55分発貴生川行き。座席半分にも満たない乗客は、その4割がご老人、残り6割がおそらく豊郷駅で降りるであろう旅行者達。実にわかりやすい(笑 近江鉄道は多くの電車が西武のお古なのだろうか。車内の雰囲気が何となく懐かしい。

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20分ほどで豊郷に到着。豊郷はアニメ「けいおん!」の聖地として名を馳せる町。今回、滋賀県代表の名所として旅行に組み込んでしまった(笑 「けいおん!」自体は一度映画を見ただけだけど、バンドやってるし親近感はあるよね?

駅の待合室には聖地巡礼の地図は掲げられ、「ようこそ聖地へ」なんてのぼりやら看板など秩父以上にやる気満々。交通安全の坊やの絵が「けいおん!」のキャラなのは、事前情報どおりなので驚かない(笑

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徒歩15分ほどの豊郷小学校旧校舎群へ。これが「けいおん!」の舞台である校舎のモデルとなった、まさに「聖地」そのものなんだけど、ここは1937年築の文化財的な建築物として味わってみたい。

校舎は70年以上前の学校建築としては珍しい、鉄筋コンクリートの2階建。教育施設らしく外観は取り立てた意匠はないが、内装はシンプルながら曲線を多用し、印象的な造作となっている。もっと綺麗な写真が撮れればって、こういう時いつも思う。

光が降り注ぐ階段室。ウサギとカメの物語をモチーフにしたオブジェが…。

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同じく階段室。壁高欄の丸窓がモダンな印象。

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寝ているウサギを追い越すカメ…ならぬこひつじ。

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屋上。当時からの窓ガラスなのだろうか。

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木張りの廊下。扉は片開き、窓は木枠3段の突き出し窓。

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豊郷小学校は2004年に新校舎を建築、旧校舎は取り壊す予定だったものを、卒業生等による反対運動、その後だいぶキナ臭い話もありつつ、最終的に「保存的活用」の方針が固まり、2009年に改修工事が行われ今に至る。

現在は教育委員会をはじめとした町の機関が入居している。建築物は人が使用した方が傷まないし、何より人が使用するための建築物である。解体を免れ、再び日の目を見ることとなった旧校舎群は、今何を思うだろう。

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敷地内には「けいおん!カフェ」もオープンし、聖地として収益を上げる取り組みも抜け目なくされているようではあったが(笑)、時間が経つにつれ人も増えてきたので、豊郷小学校を後に駅へ戻ることにする。

豊郷駅まで中山道沿いをゆっくり歩く。たまに新幹線の通過する音が聞こえるが、それ以外は本当に閑静な街道筋の町。そんな雰囲気を味わいたくて、わざと電車を1本見送り、無駄な時間を過ごしてみることにする。

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駅前の「とよせ」でパンを買って、駅の待合室で昼食。ローカル電車は1時間おきだけど、並行する高架橋はひっきりなしに新幹線が通過していくんだよなぁ。静と動。東京、大阪とその間に眠る町。

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12時15分発貴生川行き。車内は通学の高校生で賑わっており、来た時とはだいぶ様子が違う。途中八日市で乗り換え、JRと接続する近江八幡へ。定価で乗るとこれで1,090円だから、地方私鉄は高いよね。

近江八幡からJRで京都へ。富山への列車まで2時間以上あったので駅近ぐらい回ってみようと考えていたものの、体調が悪化の兆しを見せていたので、窓口で乗車券を買ったあとは広い駅構内で時間を調整することに。

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古都の景観を損なうとして反対も大きかった京都駅ビルだけど、出来てしまえば国際的観光都市・京都の玄関口としてふさわしいレベルだろう。さんざ迷った末、夕食に「但馬牛めし」を購入。京都らしいお弁当がなかったのは残念。

17時9分発「サンダーバード31号」に乗車。隣の席もいなかったので、ちょっと早めだけど「但馬牛めし」を広げる。すき焼き風に炊き込んだ牛肉をご飯に乗せた、シンプルなお弁当。卵焼きに刻印された「但馬牛」の文字がなかなかお茶目だ。

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列車は琵琶湖沿いから峠を越え、日本海側の敦賀に抜ける。それとともに、窓の外も次第に雪景色が増していく。金沢で大勢の乗客を降ろし、終点富山までは空気輸送で。疲れが出たのか、道中しばし気を失う。

19時55分富山着。雪は積もってるけど、あんまり寒くなくてよかったよ。ホテルが駅から離れているうえ、間違って反対側の出口に出てしまったためけっこう歩く…。駅に自由通路がないから、ぐるっとなんだよね。

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ライトアップがきれいな街。雪と、水面と、街路樹が美しいわ。30分ぐらい歩いて、「剣の湯ドーミーイン富山」にチェックイン。温泉に入ってゆっくりする。やっぱり風邪ひいたかなぁ、電車の中で鼻が出てきたよ。


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