七里ヶ浜 さよなら海の家(2017/9/10)

タイトルは「美・少女日記」からのパクリであって、七里に海の家はない。

ひばりヶ丘からFライナー快急。あんまり使う機会ないけど、神奈川方面行くときはそれなりに便利かも。だいたいどっかで座れるし、そこそこ速い。

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横浜で東海道線に乗り換え、藤沢着が15時ごろ。駅広を渡って向かい側、江ノ電藤沢駅へ。休日は当然のように遅延が生じる江ノ電、今日も5分遅れとこことだけど、例年訪れる6月ごろと比べると、お客さんは少なく駅構内はがらんとした印象。

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こんな丸窓モダンな意匠も、今まで気づかなかったなぁ。現駅舎の供用は1974年であって、その時代のデザインとしてはやや古い感じがする。

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やってきた4両編成の電車は、席が埋まって若干の立客が出る程度の混雑。藤沢を出て高架を駆け下りると、あとは路上だったり民家の軒先だったりを、線路をきしませながら進んでいく。15分ほどで七里ヶ浜到着、行合川を渡る橋の下はいつも花が咲いている。

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駅から海までは目と鼻の先。電車が空いてたから砂浜も…と思ったけれど、それは希望的観測に過ぎなかった(笑 15時半を過ぎ、江ノ島もすっかりシルエットと化している。

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国道の拡幅で護岸側にフェンスが張られているのも、人が多く感じる原因かな。砂浜にはなんだか、藤沢あたりの高校生が多い。9月の海、みんな夏の名残を惜しむかのように。

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夕暮れまで時間がないので、セブンで昼食を調達しつつ、少し鎌倉方に歩いた「七高坂」へ。線路は海沿いの国道から少し高いところにあるため、踏切の海側はこんなスロープで摺りつけられている。ちょうど12分サイクルの電車が、目の前を通過していった。

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七里ガ浜高校と鎌倉プリンスホテルの間を真っ直ぐに上っていく七高坂。年々海外からの観光客が目立つようになったこの界隈で、最後に残った穴場と言ってもいいかもしれない。それにしても今日は、陽射しが厳しいわ…。秋らしい陽気はどこへ行ったんだか。

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坂を上り切ったところで左へ折れ、行合川へと一旦丘を下る。「行合」の名前をはじめ日蓮聖人の伝説が多く残るこの地だけれど、その川辺には「日蓮聖人雨乞霊跡道」の碑があって、そこで川を渡る橋の名も「雨乞橋」。

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日蓮が1271年、干ばつの折に雨乞いを成功させたという「田辺ヶ池」は、ここから急坂を上った丘の中腹あたりにある。今はセレブな住宅地という印象のこの地だけど、そんな伝説を聞くと確かに鎌倉の一角なんだなぁと思う。

七里ヶ浜はサーフィンと砂浜のイメージだけど、山に上るとまた違う顔が見えてくる。

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海沿いの崖地へと抜けると、雑草の頭越しに江ノ島を望むいつものスポットが…あれ? 草刈が行われたようで、えらいすっきりと見晴らせるようになっていた(笑

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そしてどうやら、刈り取られたばかりらしい。

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ここから坂を下ると、鎌倉高校前駅近くの踏切に出る。近年いつも人だかりになっているのは、アニメ「スラムダンク」の聖地として台湾からの観光客が増えた結果らしい。誘導員まで出て、訪れるたびに大袈裟になっている。

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鎌倉高校前から江ノ電に乗って、来た道を藤沢まで。湘南新宿ラインがちょうど来るタイミングだったので、大船軒で買い物だけしてグリーン車に乗車する。グリーン車じゃないと、お弁当広げる気にはならないからね…。

大船軒と言えば「鯵の押寿し」(960円)。そもそもは、大正時代に相模湾で大量の鯵が獲れたことから始まったものらしい。さすがに現在では、「国産の鯵を使用」と書かれているが。

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18時が近づくと、車窓はすっかり闇に包まれていく。仕事と夏風邪とものもらいで棒に振った今年の夏、取り戻すかのようにまだちょこちょこ出かけるよ。

いつしか蝉の声はすっかり止んで、涼やかな風と虫の声に秋を感じるようになった。また夜の長い季節がやってきて…気が早いようだけど、早く春が来ないかな。


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